DeleGate を用いた複数サーバに対する pop3s プロキシ
pop3s サーバに対して非対応メーラで接続したい場合や,
アンチウイルスソフトのメールスキャン機能を利用したい場合に,
stunnel や stone などを使用するテクニックは
多くの場所で紹介されています.
しかし,そのほとんどは単一の pop3s サーバに対しての接続のみを
考慮しているもので,複数の pop3s サーバに対する接続については
なかなか情報が見つかりません.私も以前は stunnel を利用していましたが,
複数の pop3s サーバへの接続が必要となったため,DeleGate
を用いた Windows 上での複数サーバに対する
pop3s プロキシの構築についてメモしておきます(9.7.7-fix1/9.9.0 で確認).
DeleGate のインストール
zip ファイルを展開してインストールする.
バージョンアップへの対応を容易にすることを考えて,bin/ にある
バイナリを delegated.exe などとリネームしておく.
delegated -P110 として実行すると,
DeleGate がサービスとして登録され,レジストリに設定が書き込まれる.
DeleGate の設定
レジストリの HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\DeleGate-P110\Parameters\ARGV に
C:\Program Files\DeleGate\bin\delegated.exe
+=pop3s.conf
などと書いておく.
レジストリだけではなぜかうまく設定できなかったので(ダブルクォーテーションのエスケープの問題?),設定ファイル pop3s.conf に詳細を書く.
このファイルは delegated.exe と同じディレクトリに置く.
-P110
STLS=fsv
PERMIT=pop,pop3s:*:localhost
SERVER=pop
MOUNT="*%S/%S pop3s://*%(1)/%(0)"
このようにすれば,localhost の 110 番ポートにアカウント名 username/servername
で接続することで,任意の pop3s サーバを利用できる.
おわりに
10年近くぶりに DeleGate を利用しました.
個人的には,K9 や SpamPal などの
外部 SPAM フィルタを利用する上でたいへん重宝しております.
継続的な努力を行われている開発者の皆さんに感謝申し上げます.
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